第9話
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いやー、現実は意外と何とかなるものです。
一つ前のページの冒頭の段階では、どうなるかと思っていたのですが、まさかのどんでん返しです。
絶対無理だと思っていた〇〇銀行の仮審査が通った、というのです。
正直、何かの間違いだと思いました。
でも不動産屋の担当者は、興奮気味に電話口で伝えてくれました。
不道産屋(以下、不)「通ってます。通ったんです。仮審査に!!」
仮審査合格!でも何で!?
仮審査が通ったという報告を聞いて、かなり驚きました。
その後、担当者と電話で話した内容は、ほとんど覚えていません。
余程、興奮していたのだと思います。
ただ、次に会う打ち合わせをしたのは間違いありません。
住宅ローンには、仮審査と本審査という二段階の審査が存在します。
一般的に仮審査は受かりやすく、本審査は難しいと言われています。
仮審査は受かっても、本審査で落とされることは珍しくありません。
ここからが本番、と言っても間違いないのです。
私は他の銀行とは言え仮審査を落ちていますので、この本審査はかなり厳しいはずです。
本来であれば、この時点で色々と思考を巡らせると思うのですが、私の頭はもうお祭り騒ぎです。
既に本審査が受かったかのように、ハッピーな気持ちになりました。
浮足立っていましたが、今日中に仮審査通過の用紙も自宅に届くみたいです。
でも不思議ですよね。
何で仮審査が通貨したのでしょうか?
これは本当に疑問があって、担当者と話をしました。
私「何で、仮審査通ったんでしょうか?」
不「何でですかね?」
私「最近は、消費者金融も何とか銀行系とか言ってるから、OKになったのでしょうか?」
不「そうかもしれませんね」
あまり話になりませんでした。
とにかく、無事に仮審査が通ったのですから、次の本審査に進むだけです。
担当者と期日を決めて、〇〇銀行のローンセンターに行くことになりました。
仮審査が通った理由とは?
本審査の日までに、担当者も私が難しいと思われていた〇〇銀行の仮審査を通過した理由を考えていました。
そこで担当者が至った理由として、恐らくは私が勤めている会社に理由がある、ということでした。
担当者の話では、私が当時勤めていた会社はローン審査を受けた〇〇銀行がメインバンクでした。
地方の中小企業でしたが、企業としてはほとんど借金もなく、優良企業だったようです。
そのため勤めている企業としての信用度が高かった、と思われます。
ちなみに××銀行とは、一切の取引がありませんでした。
あくまで憶測ですが、仮審査に影響するのは申込者の返済能力ですので、その点を踏まえると年収よりも大事なのが、勤めている会社の信頼度だということでした。
その点が上手く合致したのではないかという話でしたが、これも憶測の域を出ません。
本審査は、これとはまた異なりますので、もっと厳しく細かく審査されることになります。
本番の申し込みになりますので、こちらは不動産屋で契約をするのではなく、銀行のローンセンターで行われます。
今度は銀行の人と、直接のやりとりになりますので、非常に緊張しました。
もちろん不動産屋の担当者の方も一緒ですが、しっかり丁寧に対応する必要があります。
過去二年間の年収証明書など、いくつか必要となる書類を準備して本審査に挑みました。
そして、生まれて初めてローンセンターの扉を潜りました。
普通の窓口とは違うんですよね。
隣の人には見えないように、まるでラーメン一蘭のように、隣と仕切られている席が並んでいます。
私以外、他にお客さんはいません。
入ってから、すぐに名前を呼ばれることになります。
そこでは、私の本審査の手続きをしてくれる銀行の担当者の方が、丁寧に出迎えてくれました。
銀行の担当者(以下、銀)「いらっしゃいませ。どうぞお掛けください」
担当者毎に仕切りで区切られている席にある、少々座り心地の良いイスに腰を掛けました。
私のすぐ隣には、不動産屋の担当者が座ります。
これはとても心強かったです。
1人で会社の面接を受けるような気持ちだったので、隣に味方がいてくれるのは、非常に安心感を感じられました。
銀「本日は当〇〇銀行へお越しいただきありがとうございます。今回は先日ご連絡させていただいた本審査の書類をご記入いただきます」
私は勘違いしていたのですが、ローン審査ではもっと色々と面接のような形で質問されるものと思っていました。
もちろん事業の資金の融資などでは色々と質問されるのかもしれませんが、住宅ローンになると最初から住宅の購入ということが分かっていますので、そういった話はないんですね。
私は言われるがままに、仮審査の時とは異なる書類に記入をしました。
その中には、ローン用紙だけではなく、団体信用生命保険の用紙にも記入をしました。
この団体信用生命保険、通称「団信」は大きな借り入れの際に、ほとんど組まされると思います。
こちらの団信は、お金を借りた人が重度の障害や死亡をした際に、残りのローンを保険で賄ってもらえるというものです。
住宅ローンは基本的に高い金額になりますので、金融機関では団信に入ることをローンを組む条件にしているところは珍しくありません。
つまり住宅ローンを組む人は信用はあるのが当たり前ですが、身体的にも健康体であることが重要なのです。
そのため健康状態のあまり良くない人は、長いローンはなかなか組めないと思います。
いくつもの書類を書いて、ハンコを押して、思ったよりも時間は掛かりました。
所々で、不動産屋の担当者と銀行の担当者が何やら話をしていましたが、軽い雑談的な感じでしたので、そこまで堅苦しくはないと思います。
私はかなり緊張状態でしたので、ほとんど耳に入ってきませんでした。
全ての書類を書き終わり、銀行の担当者が「こちらで終わりです」と言ってくれた時には、一時間くらいは経過していたと思います。
銀「審査の結果については、追って連絡いたします」
と言われて銀行を出た時には、不動産屋の担当者も満面の笑みでした。
ここまで来たら、私のやるべきことはありません。
後は、審査の結果が出るのを待つだけです。
私はドキドキしながら連絡が来るのを待ちました。
その間は、まだ恐怖感がありました。
もしかしたら審査に落ちるかもしれませんし、そうなったらまた最初から審査のやり直しをするか、奥さんにローンを組んでもらうしかありません。
ここまで来たら、ただ待つだけでしかない状態がもどかしかったです。
そして数日後、遂に結果が届きました。
